感情を制御できない! 気持ちに流されすぎないようにする方法
■感情で行動しすぎてしまう■
人は感情があるから素晴らしいと言えますが、
その感情もコントロール出来なければ、
ときには自分にも相手にも強いストレスを与えてしまうことがあります。
嬉しい事でも悲しいことでも、人はすぐに感情的になりやすいものです。
感情をしっかりコントロールして、冷静に行動している人もいれば、
すぐに怒りだしたり泣きだしたりしてしまって、
自分も周りも不安定にさせてしまう人もいます。
感情のコントロールをするには、
コントロールしようとする意思が必要になってきます。
■意識しないとコントロールできない感情■
生まれながらの性格というものがありますので、
何かが起きた時に、元々あまり動じない人もいれば、
少しのことで動じてしまう人もいます。
感情も、感情的な人もいれば感情的ではない人もいます。
どちらが良いか悪いかの問題ではありません。
自分はどちらの方が、ストレスが少なくて楽になれるかで考えると良いでしょう。
感情というのは、そのときのその人の認識で変化するものです。
たとえば、とても気に入ったお菓子を見つけたとします。
値段も高く、味も美味しくて食べるのを楽しみにしていました。
なのに目をはなしたすきに、家族に食べられてしまい、
それを知って激しい怒りが沸いてしまったりすることもあります。
しかし、そのお菓子に飽きてしまったら、
同じように食べられても、対して怒りが沸かなくなったりします。
つまり、人は必要だと自分が強く思ったものにほど、
感情的になりやすいのです。
感情をできるだけ動かさないようにするには、
執着しないことですが、何にも執着しないというのは、
なかなか難しいものです。
好きなものを好きだと思わないようにしたり、
嫌いなものを嫌いだと思わないようにするなんて、
なかなかできることではありません。
ですから、自分が強く執着しているものに対しては、
意識して事前に考えておくのです。
先ほどのお菓子の話しでしたら、
お菓子が悪くなっていたり、家族に食べられたりと、
先に起こりうる嫌なことを考えておきます。
事前に予想しておくと、実際に起きても、
意外と冷静に対処できるものです。
予想していなかったことが起きたときこそ、
人は大きく動揺するのです。
ですから、日ごろから、様々なことを予想して過ごすと、
それだけでも感情をだいぶ抑えられるようになってきます。
■起きることを予想して解決策を考えておく■
先に起きることを予想しておけば、
実際に起こったとしても、予想していなかったときよりは、
動揺は少なくなるものです。
しかし、事実は小説よりも奇なりという言葉があるように、
現実は予想できないようなこともかなり起こります。
誰もわからないようなことはどうしようもありませんが、
たとえば、恋愛をしていて、恋人が出来たとします。
その恋人と起こるであろう出来事で、
不安に思うことを先に考えてみます。
浮気される、相手がいなくなってしまう、考え方が合わなくなる、
愛情が無くなる、など、様々なことが予想できます。
予想したことがすべて起きることはあまりありませんが、
予想できることは先に考えておいて、そうなったら自分はどうするか、
という解決策を先に考えておくのです。
浮気された場合は、許すのか許さないのか、
相手がいなくなったら、探すのか放っておくのか、
考え方が合わなくなったら、諦めるのか話し合うのか、
愛情が無くなったら、別れるのか別れないのか、
など、先に大まかなことを考えておきます。
もちろん、細かなことが変わってくれば、
そのときの対処法もかなり変わってきます。
なので、あまり細々と考えるよりは、
大雑把でいいので、考えておくのです。
ここで大事なのは、考えておく、というところです。
先に頭の中で体験することにより、
現実で起きても、感情を出来るだけ動揺させないようにするのです。
■体験を積めば、感情もある程度はコントロールできるようになる■
幼い頃は我慢出来なかったことも、大人になると、
なぜ我慢できなかったのかが不思議に思えてしまうようなこともあります。
それは、ある程度体験することで、
行動によるメリットデメリットが整理されていくからです。
感情も同じで、すぐに怒る人は、
すぐに怒ることでのデメリットに気が付けば、
制御しようとするようになります。
逆に、すぐに怒ることを抑えることよりも、
怒ることにメリットを本人が感じていれば、抑えることは難しいでしょう。
このように、本人の認識というのは大切になります。
しかし、何度も痛い目にあえば、
大体の人はそろそろなんとかしようと思うものです。
つまり、体験を重ねることにより、
感情もコントロールしようという気が起きて、
コントロールできるようになっていくのです。
「やめた方が良いのはわかってるけど、やめられない」
という人がいますが、やめられないということは、
やめない方がメリットがあると思っているのですから、
やめた方が良いということは、わかっていないのです。
体験をいくら積んでも、考えないことにはメリットとデメリットがわからず、
いつまでも変われないということは、よくあります。
嫌なことが起きたら考える、という習慣を身につけていないと、
先送りにし続けて、解決しないことになってしまいます。
■感情を制御するには、まず考えることが必要■
感情を制御したいと思ったなら、
まずは、考えることが必要になってきます。
「感情を制御することが、感情を思いっきり出すことよりも、
メリットを感じるのだろうか」
「このまま感情的に生きていけば、
将来自分の周りの人は、自分に対してどう思い、どう反応してくるのだろうか」
このように色々なことを考えてみます。
変わらないのが望みだと言う人もいます。
しかし、時間が流れている以上は、変わらないということはありえません。
今行っていることも、ひとつひとつが何かに影響を及ぼし、
感じないほど小さな変化だったとしても、
確実に変わっていっているのです。
変わらないように現状維持をするというのは、
実は一番難しいことなのです。
何もしなければ変わらないのではなく、
変わらない未来の為には、先を予想して常に動いていかなければ、
今とあまり変わらない未来を作ることはできません。
何もしないということで解決することもありますが、
それはほんの一握りのことに対してです。
感情を制御するということも、放っておいても、
周りの人に愛想をつかされることはあっても、
勝手に自分で自分の感情が制御できるようになる確率は低いでしょう。
感情があるのはとても良いことだと私は思います。
しかし、それに振り回されると、自分も人も幸せにはなりにくいものです。
怒りっぽい人が怒りの感情を抑えたいならば、
怒ってしまう原因を考えて、改善策を考えてみてください。
そのときに、周りが悪いからと思ってしまうと、
自分を変えることが難しくなりますので、
自分が変わらなければ、この怒りっぽいのは直らない、
と思って考えると良いでしょう。
感情的な人を好む人も、沢山います。
しかし、自分が感情的で困っているのならば、
まず、どうしたらいいのかを考えてみると良いでしょう。
解決策というのも、一度考えてみても、
感情が強く出ているときは、忘れてしまうことがあります。
解決策を思い出したら、すぐに感情を抑えられるのに、
忘れているせいで、何度も感情に流されることもあるでしょう。
そういうときは、メモか何かに対処法を書いておき、
感情が激しく動いたら、そのメモを見返すと良いでしょう。
何事も体験して慣れることで、克服できることは多いのです。
感情に流されたくなければ、
自分がどのようなときに感情が動きやすいのかを考えてみて、
対処法を先に考えておくと良いでしょう。